感想レビュー 【No.14】本物の思考力
こんにちは。
僕は生まれつき物事を全て「そもそもそれって」と考える癖があります。そして、何事も本質を知りたいと思い、深く考える癖があります。
しかし、ふと「この考える時間って必要なのか」と疑問に思うことがあります。
深く考えたところで行動に移してはいないのではないか、考えることで成長できているのだろうかと。
そもそも本物の考える力ってなんだろう、本物の本質を見る力ってどのようにすれば磨かれていくのだろう。この疑問の解決方法を探るために一冊の本を読んでみました。
元ライフネット生命会長、現立命館アジア太平洋大学(APU)学長
著・出口治明さん「本物の思考力」です。
「本物の思考力」を読んでみて、現在の僕は現在の思考しかできていないと気づくことができました。タテ(過去から学ぶこと)とヨコ(世界から学ぶこと)を見ることができずに、現在という点でしか物事を考えることができていませんでした。そもそもそれってを考える際に、タテの話やヨコの話は関連ある内容は見るのですが、関連以外の内容を見ようとしていませんでした。
そのため、興味の幅が広がらずに点ばかりみてしまう傾向にある、ということに気づくことができました。現在を見ることも必要ですがタテヨコの関係性や幅もみながら思考を進めていくことが今の僕に必要だと感じました。
今回は、僕が読んだなかで響いた言葉を抜粋して書いていきます。
考えるためには情報収集が欠かせない
そもそもそれってを考えるときに、まずは納得解を出すところまで考えるようにしています。納得解というのは、別の言葉で言えば「腹落ち」するということでしょうか。
なるほどと思えるまで考えるようにしています。
その納得解を出す際に、必要になってくるのが「情報」です。今の自分の頭で考えられることはすぐに限界がくるからです。自分の頭にある情報や思考というのは過去の自分によって作られたものだから、たかがしれています。
そのため、物事を深く考えようとすると「情報」が必要になってきます。
納得解を出すためにどの情報を取り入れて、その情報をどう活用していくか。
これが本質を見るうえで欠かせないことになっています。
一次情報にあたることが大切です。ネットに情報が溢れている、という指摘を別の角度から捉えれば、そうした一次情報をもとに考察を加えたり、他のデータを引っ張ってきて関連性を語ったりした二次情報、三次情報が溢れている、ということです。
少なくとも、まずは信頼できるデータを自分で調べて、自分の頭で考察しておく。そうすれば、その手の記事に振り回されることは少なくなります。
大学3年になり、卒業論文を作りだしてから「一次情報」にあたるということの重要性に気づくことができました。二次情報というのは、一次情報+書き手の思考が入っているため、一次情報からかなりずれていたり歪んでいたりすることがあります。
だからこそ、そもそもそれってを考える本質を見ようとすれば、一次情報にあたるしかないのです。
一次情報を収集して、自分自身で「二次情報」を発信していく。
これを繰り返すことによって、本物の思考力は磨かれていきます。
現在、なぜ二次情報や三次情報が溢れているかというと、書き手が増えたからです。集めて情報を自分の頭で考え、発信していく書き手が増えたからです。個人的にこの現象はとてもいいことだと思っていて、取り入れた情報を発信していくからこそ、思考が磨かれていくからです。
物事の本質を見極めるためには、数字・ファクト・ロジックを材料にして判断するしかありません。数字・ファクト・ロジックと対峙し、世界をあるがままに受け入れる勇気を持って、初めて人は成長できるのだと、僕は思います。
「人間は考える葦」ですので、一次情報を取り入れて自分の頭で考えて、二次情報を発信していく。読み手だけではなく、書き手に回ることで本物の思考力はより一層磨かれていきます。
情報の精度を高めたいのであれば、ネット上にある情報だけでなく、書籍や新聞、公的機関のデータ、学術機関の論文など複数の情報源を確認するのは当たり前の作法です。
自分に正直に生きるために直感力を磨いていく
僕の人生の中で「直感力」は重要視しています。自分の人生に嘘をつかないためにも直感に従って意思決定をすることが多々あります。2年前からは直感で生きていることをよく口にするようになりました。
受かろうが受かるまいが、G1カレッジに応募しました。旅、直感という自分の中心にある言葉を書きました。
— まつぞのだいき|ドローン (@BuratabiDAIKI) 2016年8月30日
自分を取り繕って、すごいこと書こうとする人はあまり好きではありません。
G1カレッジに応募してみました。
— まつぞのだいき|ドローン (@BuratabiDAIKI) 2016年8月30日
旅というジャンルがないことに
少し焦りを見せました笑笑
(あったら面白いのに)
あと応募した理由に
旅したいから。直感で楽しそうと思ったから。と書きました。
これこそ、自分色のキャンバスです。
いちいちすごいことを書こうとしませんでした笑
だから、大学受験の面接時にも
— まつぞのだいき|ドローン (@BuratabiDAIKI) 2017年3月28日
直感で楽しそうと思いました。と最後に付け加えました。受かりました。
今やっていることに対して【何のために】を考える時間は必要だと思うよ。
【積ん読しないための本の選び方】
— まつぞのだいき|ドローン (@BuratabiDAIKI) 2017年8月28日
1.はじめにとおわりを必ず読む
(Amazonの場合、レビューを古いのから新しいのまで)
2.読みながらアウトプットできるものを選ぶ←重要
3.直感で選ぶ(悩んで買った本は途中で飽きる)
直感力は鍛えれる。
— まつぞのだいき|ドローン (@BuratabiDAIKI) 2017年12月26日
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脳から声が音となって伝わるまでにいかに変換させないかを。
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変換が大きいと相手に思った通りに伝わらない。
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相手に伝えてたかったら、脳から相手に伝わるまでの変換を少なくする訓練がいる
(これをこの前、人に話したら伝わりにくかった。まだまだ訓練が必要。)
このツイートに関して、現在の考え方を加えます。
直感というのは脳からのスイッチなんですね。そのスイッチを押す早さこそが直感だと考えています。速さではなく早さです。数字を使って例をあげます。
スイッチが入る時点を0にします。直感に従うということは、0のまま動くということです。0を思いついた瞬間に別の思考が入ると、0は1に変換されてしまいます。1になった瞬間に直感とは呼べなくなります。
そして、相手に何か伝えるのも直感でいこうとすると非常に難しくて訓練が必要だと思っています。ひらめいたアイデアはほぼ直感思考によるものではないかと考えています。
0というスイッチが入った、そのスイッチが脳に伝わる、口まで来た、音を使って相手の耳に伝える、相手の耳に届き鼓膜が震えた、相手の脳に伝わる。この段階を全て0で行かないと、自分の0というスイッチは0ではないのです。スイッチが脳に入った時点で別の思考が入れば0.1に化けたり、1になったりしてしまいます。そうこうしているうちに相手の脳という遠くの場所に行くときには、0が100になって、一瞬のひらめきもひらめきではなくなってしまいます。
自分の行動をとる際に直感に従って動くというのは比較的簡単です。脳を磨き続ければ直感力がついて、考えて動くと同様かそれ以上に直感で動いた方が結果がよかったということもありえます。
しかし、相手にひらめきを伝えるとなると難しいんですよね。僕も訓練しているのですが、思考回路の伝達スピードを早める必要があって、このスピードがなかなか速まらないのです。。まだまだ訓練していきます。
以上のようなことをツイートで伝えたかったわけですが、伝わりにくいツイートになっています、反省ですね。
"「あわてて決断、ゆっくり後悔」ということわざは、100年ライフにはひときわ重要な金言なのだ。"
— まつぞのだいき|ドローン (@BuratabiDAIKI) 2018年4月19日
たしかに選択することが多いから重要になるだろうね。その際に身につけておきたいのが直感力。
はあちゅうさんの「自分を仕事にする生き方」でも直感について触れてありました。
"直感が教えてくれたわくわくの芽を、この目で確かめないうちに摘んでしまうのはもったいない。楽しいことにはスピード速めに飛び込んで、激流に流されながら「あ、今楽しいわ」と思うくらいがちょうどいい。"
— まつぞのだいき|ドローン (@BuratabiDAIKI) 2018年1月21日
直感力を極めると楽しいことが増えるのは当たり前😊#自分を仕事にする生き方
そして、おもしろいことに出口さんも「直感」を大切にされているそうです。
社員さんから相談があった際に「直感で動けばいいのです。直感を信じてください」と言っているそうです。
直感の材料となっているのは、それまでに自分の脳のなかに積み上げてきた情報の裁量なのです。僕が表現するなら、人・本・旅から得た知恵の集積といったところでしょうか。それらをとっさに脳の引き出しから取り出して判断したものが、直感の正体です。
直感とは、簡単にいってしまうと脳の総合判断の結果です。(中略)直感とは、判断するために与えられた時間が少ない場合などに、脳が意識の部分には信号を送らず、無意識の部分で総合的に判断した結果なのです。つまり、「無意識のうちに、自分の脳が下した総合判断」が直感です。
自分の直感を信じるためには勉強することが効果的だと思います。多種多様な刺激を脳に入れておき、引き出しの開け閉めがいつでもできるように準備しておくことです。落合陽一さんでいう「フックをかける」という表現のことです。
せっせと知見を増やしていけば、コンピュータのディープランニング
と同じで、直感はかなりの確かさを持ちます。逆にいうと、直感で間違ってしまうことが多い人は、それまでのインプットが足りていないだけ。つまり、直感を磨きたければ、勉強するしかないのです。
考え抜いた先に腹落ちが存在する
冒頭に書いたように、僕は「そもそもそれって」と本質を知りたがる癖があるにも関わらず「考える時間」がが必要なのかと疑問に思うことがふとあります。
しかし本質は考え、勉強して、考え、勉強してを繰り返すなかで見えてくるものです。
だから、疑問に思っても考える時間を十分に取るようにしています。
考えずにやみくもに動いてもそちらの方がモノの無駄につながるからです。
腹に落ちるまで、考えて、考えて、考え抜かなければ、どんなに勉強しても、理解した気になっても、絵に描いた餅にしかなりません。
人間は知識や物事を「腹に落ちる」まで考え抜いて、初めて具体的な行動に移ることができるようになります。「考えれば考えるほど、行動に移せない」と言う人もいますが、それは単に「腹に落ちる」まで考え抜いていないだけのことなのです。
普段なかなか行動に移せないと思い悩んでいる人は、自分の状況や思いをノートや紙に書き出してみる、人に話してみるなど、どんな手段を使ってもいいので言語化してみましょう。それらを目の前に並べて、そこから納得できるまで”考え抜く”習慣を身に付けることをおすすめします。
考え抜いた先に良質な行動があるし、直感力を高めることにつながりますね。
考える時間など考えずに、考え抜くことに集中していきます。
本物の思考力とは何か考え抜こう
以上、僕に響いた言葉でした。
冒頭で感じていた疑問は、考え抜いていなかったら発生した疑問であって、考え抜くからこそ行動に移すことができるということに気づくことができました。
全部が全部疑問に感じていたわけではなく、分野によっては考え抜き動けている部分もあります。
これからはその考え抜き動ける範囲を広げていきます。
それが結果として、本物の思考力につながっていくのではないかと考えました。
出口さんの本は非常に読みやすくて、心にスッと入ってくる言葉ばかりです。
大学生で読む本が見つからないという人は、ぜひ出口さんの本を一度読んでみてください。本を読む楽しさにも気づくことができます。
人・本・旅の3つから得られる情報は、みなさんの「考える力」を確実に伸ばしてくれます。人間はいつであっても「いま、この瞬間がいちばん若い」わけですから、思い立ったが吉日で、今日からでもぜひ実践してみてください。明日に延ばせば、みなさんは1日歳をとることになるのです。
それでは、また!