AIに取られない能力は「共感力」そのためにぼくたちがすべきこととは何か。
先日、ぼくが大好きな佐藤ゴーシ先生が沖縄県今帰仁村に講演しに来ていたので、
喜んで行ってきました。
「AIにも苦手なある事があるんです。」って何でしょうか。かなり気になりますよね。
よく耳にしますよね。”AIによってなくなる職はこれだ”や”この分野で行くとAIに奪われる”などと。今では会計士さえもなくなると言われてくるようになりました。
2045年に本格的に起こるであろう第四次産業革命(AI・ロボットの進出)によって世界は大きく変わるであろうし、おもしろい世界になるだろうと予想しています。
そんな時代を生きるわれわれは「AIにも苦手な事」を理解したうえで、ブルーオーシャンを探し続け、前に進み続けることが必要になってきますよね。今回の講演内容の備忘録を含め、学んだことや考えたことを書いていきます。
AIに取られない能力は「共感力」
まず講演内容の備忘録をお届けしていきます。
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7年前・・・言語の獲得
2年前・・・農耕牧畜
7年前までは、言葉を使わないコミュニケーションが成り立っていた。
【集団規模のマジックナンバー】
=共鳴集団(10~15名):ゴリラの群れ、スポーツ集団
=30~50人一致して動ける集団:顔と性格が一致する:会社の部・課など
=100~150人信頼できる仲間:身体的に共同作業した経験
【IT時代の若者たち】
・必要情報はいつでもネット
・知識は人ではなくグーグル
→知恵・知識ではなく、ただの情報になりがち
→本来は情報を受けて、自分の中でケミストリーが起こって
アウトプットにつながるのにそれができていないがため。
・孤独になる時間がない
・他者との交流が下手
・「共感力」を使う機会が少ない
・自己決定ができない
・危機管理ができない
ただの情報になりがちというのは本当に気をつけたほうがいいと思いますし、その情報を受けて自分にどう落とし込んでいくのかが重要になるのではないでしょうか。すぐググるというのは分からないことをそのままにしないという点では非常にいいことだと思います。
【グローバル人材とは?】
・自己のアイデンティティを確立している
・自己の目標がある
・他者の気持ちと考えを理解できる
・関係性の前提は「感動」→情報がないと判断できない、意思決定ができない
・状況を判断し、適応でき 、ロボットに勝てないのは「感動」だろう。
・AI同士がたたかっている将棋は見たいか?
→羽生さんと藤井さんが勝負するから人は注目するし、藤井さんが勝ったときに感動するのだろう。
・人を感動させることがAI時代を勝ち抜く生き方。
(落合陽一先生の「日本再興戦略」おすすめ)
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そのために感動させる生き方が重要だ。感動は「共感」から生まれるもの。
ゴーシ先生:「ローカルに根差した人が、他のローカルに根差したひととつながって、グローバルになるだろう。」
グローバルと同時にグローカルという言葉も浸透してきているなかで、ゴーシ先生の言葉は響きました。ローカル活動家のネットワーク拡大こそがポイントになってくるというのはとても共感しています。地方創生というのはその地域のみで取り組みよりも、他のネットワークと情報交換しながら策を打っていくスタイルが真の地方創生につながると考えています。
【共感は遊びによって育てられる】
・身体のつながりによって他者が動きを感じる
・こどもがイニシアチブをもっている
・経済的な目的をもたない
・力のバランスをとる
・役割が交替する
【サル集団・ゴリラ集団】
・家族の論理:見返りを求めずに奉仕をする
・集団の論理:お返しが期待できる助け合い
ヒトだけが両立できている。なぜか?、、「共感」できるから。
【サル化する人間社会】
・食の個別化
・集団原理のみの社会
・共感能力の減退
・信頼関係の消失
・子育ての経済化、機械化
・優劣社会の回帰→失敗したらたたくなど
・ゴリラ社会に比べたら共感力・平等性がなくなってきている。
【遊びとは?】
屋外で、3人以上の集団で、土・水・風にじかに触れて走り回る遊び
・2人だと社会性がみにつかない。関係性の多様性のために。
・遊びで共感能力、問題解決能力、心の安定、体力増加、モラルにつながる。
・脳の大きさと睡眠時間は比例している。
・イルカ・・熟睡しない まぐろ・・3秒睡眠
・人間は寝ないと大脳が回復しない=大脳新皮質の回復
・ごっこ遊びによって主観的な視点、客観的な視点、大人の世界の模倣、虚像の世界の設定
→クリエイティブな発想につながる
・遊びに関しては、内発的な動機付けが強い→負けてもやりたい
・手の器用さがあきらかに落ちている
【ロボットは東大に入れるか】
・現段階のAIにとって、文章の意味を理解することは不可能
・言葉が分からないので、国語と英語が難しい
→AIは情報とパターンで問題解決する
・算数を読み解くとき、文を意味して解くのか、パターンでとくのか
・「読める」子が「学力」が高い
・学力を伸ばすのは読解力!
・学力の基礎は言語能力
・言葉ってものがあるから情報や知識などを蓄積することができる、作ることができる、進化させることができる。
・学力の基礎は言語能力、言語能力の基礎は語彙力
→語彙力を身につけるのに最適なのは読書、幼児期は読み聞かせによる。
<語彙力>
入学時:1500語遅れている、3000語普通、6000語よくできる
中学:20000~40000語
高校:40000~45000語
大学:45000~50000語
スムーズになるのは35000語から。
本を読むと語彙力が増える、読み続ける、読むのが早くなる、また読む、また語彙力が増える。
読書数が増えると語彙も増える。
小学校までにいかに語彙力を身につかせ、入学後に読書の楽しさを経験させるかが重要
言語能力を発達させるのは、
入学前:親子の会話・よみきかせ
入学後:読書
親が働きかけるときと他人が働きかける時は、脳の反応が異なる。
テープを聞かせると前頭脳野の血流が下がる
テレビやラジオの映像や音声ではミラーニューロンが働かない
言語能力は会話により育まれる
スマホで見て静かになるのは当たり前、しかし考えることや話すことには不適切。
子どもの言語能力は親の言葉遣い、親子間で交わされる会話の質と量
なぜ?と聞かれてしっかりと答える
親が「やばい」でかたずけて、子どもの語彙力は増えないよね。
「ムリムリムリ」「キモイ」「めんどくさ」など
言葉が思考をつくり、思考が仲間をつくり、仲間が人生を作っていく
悪い思考でいると悪い思考の人が集まり始める。
きれい、前向き、ポジティブな言葉を使っていこう
読み聞かせによって前頭前野が活発に働く
→思考、行動の抑制、コミュニケーションにつながっていく。
幼少期は抽象化・概念化が難しいから絵本が効果的。
幼少の頃に親に本を読んでもらった心地よい体験。
↓
本がある環境、読み聞かせ、親が読んでいる姿を見せる、定期的に本屋にいく
読書によって、作者の書いたことに共感したり、こう考えているのかと共感する気持ちが育まれていく。
個人的にも読書は非常に効果があると思っていて、最近の本で言えば落合陽一先生やキングコング西野さん、堀江貴文さんの本なんかは時代の流れの勉強するのにかなり適した本になっていると感じています。それ以外にも、小説系の本であれば「夢を叶えるゾウ」や喜多川泰先生の本はかなりオススメします。
先日、このような記事が出ていました。
大学生の5割超、読書時間がゼロ 実態調査で初、「本離れ」が顕著 - 共同通信
記事内には「全国大学生協連(東京)は26日、1日の読書時間について大学生の53%が「ゼロ」と回答したとの調査結果を発表した。半数を超えたのは、調査に読書時間の項目が入った2004年以降初めて。「本離れ」が若い世代で進行している実態が明確になり、アルバイトをする学生に読書時間ゼロが多いとの結果も出た。」と書かれています。いやもう、これは話にならないレベルですよね。
いまは電子書籍もあるため持ち歩きは苦にならないだろうし、時間も作ればいくらでも読むことはできます。
年間200冊読書可能な時間をSNSに費やす米国で変化──紙の本と書店の回帰 | THE PAGE(ザ・ページ)
「共感力」を高めていくためにも読書をしよう
ゴーシ先生の講演内容にもあった通り、読書をすることによって語彙力や知識の蓄積になります。そして、たくさんの考えに触れることによって共感力は身についていきます。AIにはできない「共感力」を高め、これからの時代を生きやすくしていきましょう!
それでは、また!